CPCトローチが唾液中SARS-CoV-2を一時的に抑制
~COVID-19患者唾液ウイルス量低減による感染拡大抑制の可能性~(歯学研究院教授 樋田京子)
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | CPCトローチにより重症化予防や感染拡大リスク低減が期待 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
2026年4月13日
発表のポイント
●CPCトローチ使用後にCOVID-19感染者唾液中のSARS-CoV-2 RNA量及び感染性が低下。●CPC含有洗口液使用後では、SARS-CoV-2 RNA量は変化なし。
●CPCトローチにより重症化予防や感染拡大リスク低減が期待。
発表概要
北海道大学大学院歯学研究院の樋田京子教授、間石奈湖助教(研究当時)、同大学大学院歯学院博士課程(研究当時)の武田 遼氏、同大学総合イノベーション創発機構ワクチン研究開発拠点の澤 洋文教授、同大学人獣共通感染症国際共同研究所の大場靖子教授、佐々木道仁准教授、藤田医科大学の樋田泰浩教授らの研究グループは、口腔ケア製品に広く用いられる殺菌成分セチルピリジニウム塩化物水和物(CPC)の臨床的抗ウイルス効果を検証しました。なお、本研究は札幌市保健福祉局の秋野憲一氏、水田むつみ氏らの協力のもと実施されました。デルタ株流行期(2021年8月)にCOVID-19患者34名を対象として唾液を経時的に採取し、CPCトローチ及びCPC洗口液の影響を解析しました。その結果、CPCトローチ使用後には唾液中のSARS-CoV-2 RNA量及び感染性が有意に低下しました。一方で、CPC洗口液ではウイルスRNA量の有意な低下は認められませんでした。
本研究は、CPCトローチが口腔内のウイルス量及び感染性を一時的に低減することを示した臨床研究であり、公共空間や対面環境における感染対策への応用が期待されます。
なお、本研究成果は、2026年3月9日(月)公開のJournal of Oral Biosciences誌にオンライン掲載されました。
論文名:Antiviral effect of cetylpyridinium chloride on SARS-CoV-2 in patients with COVID-19: An observational study(COVID-19患者唾液中SARS-CoV-2に対するセチルピリジニウム塩化物水和物の抗ウイルス効果(観察研究))
URL:https://doi.org/10.1016/j.job.2026.100772
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本研究成果の概要図
北海道大学 研究