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東京大学 研究Discovery Saga
2026年4月13日

治療薬に乏しい小細胞肺がんへの新たな治療戦略を見出す

―がん細胞特有の過剰な中心体に着目―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
治療選択肢が限られる小細胞肺がんに対し、本成果は選択性の高い新たな治療・創薬戦略の基盤となることが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学工学総合生物医歯薬学
【Sagaキーワード】
脆弱性/選択性/モーター/染色体分配/小細胞肺がん/治療標的/染色体/動物モデル/がん細胞/マウス/細胞死/創薬/培養細胞/肺がん

2026年04月10日研究

概要

東京大学大学院医学系研究科の川上正敬講師、鹿毛秀宣教授、中川夏樹(医学博士課程:研究当時)、戸田嶺路(医学博士課程)らによる研究グループは、小細胞肺がんにおいてモータータンパクKIFC1を阻害すると、がん細胞特有の過剰中心体の二極への収束が阻害され、細胞の多極性分裂が誘導されて選択的に細胞死が生じることを、培養細胞および動物モデルで明らかにしました。
中心体は通常2個に厳密に制御され二極性分裂を担いますが、がん細胞では中心体数の制御が破綻し、過剰中心体がしばしば存在します。過剰中心体を有するがん細胞は、分裂時にこれらの過剰中心体を二極に収束させることで分裂を成立させています。この収束が阻害されると多極性分裂が生じ、染色体分配異常により細胞死に至ります(anaphase catastrophe)。
本研究では、小細胞肺がんが他のがん種と比べて過剰中心体を高頻度に有し、これを治療標的として利用できる可能性を示しました。さらに、中心体が2個の正常細胞ではKIFC1阻害による細胞死はほとんど認められず、本戦略ががん細胞特異的な脆弱性を標的とするものであることが確認されました。
治療選択肢が限られる小細胞肺がんに対し、本成果は選択性の高い新たな治療・創薬戦略の基盤となることが期待されます。
※詳細は添付ファイルをご覧ください。
リリース文書