原子層二次元材料の波長変換を音響波で高速制御することに成功
-原子レベルの薄さと微小なひずみを活用したナノ光デバイスの実現へ前進-
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | 高機能な波長変換デバイスや単一光子発生源、高感度センサーなど幅広い分野への展開が期待 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
非線形/非線形光学応答/二次元材料/カルコゲナイド/原子層/原子層物質/表面弾性波/遷移金属/ナノフォトニクス/フォトニクス/光デバイス/高調波/遷移金属ダイカルコゲナイド/単一光子/波長変換/非線形光学/センサー/ひずみ/弾性波
2026/04/01
慶應義塾大学
東京科学大学
概要
慶應義塾大学大学院理工学研究科の山本拓海(修士課程2年、研究当時)、神澤英寿(修士課程2年)、同大学理工学部物理学科の藤井瞬専任講師および東京科学大学理学院物理学系の蒲江准教授らの共同研究グループは、原子3つ分の厚さしかない原子層二次元材料に音響波によるわずかなひずみを与えることで、波長変換の効率が高速かつ大きく変化することを明らかにしました。本研究では、原子層二次元材料である単層遷移金属ダイカルコゲナイド上に音響波の一種である表面弾性波を誘起することで、第二高調波の発生効率を226 MHzという非常に高い速度で、最大約19%変調することを確認しました。これまで原子層物質の非線形光学応答における課題であった低速かつ非局所的な制御性を解決し、本研究は「高速性」「可逆性」「決定論的制御性」を集積可能なデバイス上で実現する新たな手法を提示しました。
本成果は、高機能な波長変換デバイスや単一光子発生源、高感度センサーなど幅広い分野への展開が期待され、原子層物質を活用したナノフォトニクス素子の実用性を大きく前進させるものです。
本研究成果は、アメリカ化学会が出版する科学雑誌『Nano Letters』オンライン版(3月9日付)に掲載されました。 プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。
慶應義塾大学 研究