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東北大学 研究Discovery Saga
2026年4月1日

後期高齢者の外来医療費における 自己負担割合の引き上げによる 外来医療利用の減少は一時的なものに留まった

―数ヶ月で制度変更前の水準に回復―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
応能負担の観点からの医療費の公平な負担の在り方を検討する上での基礎的なエビデンスとなることが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
複合領域工学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
持続性/持続可能/持続可能な開発/医療政策/医療費/歯学/レセプト/高齢化/高齢者
2026年4月 1日 11:00

研究者情報

〇大学院歯学研究科 歯学イノベーションリエゾンセンター
講師 草間 太郎
分野ウェブサイト

発表のポイント

2022年10月1日に実施された一定以上の所得を有する75歳以上の方における、医療費の自己負担割合の10%から20%への引き上げによる、外来医療利用への影響を検討しました。
自己負担割合の引き上げ直後には、外来医療利用が約7%低下しましたが、この低下は一時的であり、数ヶ月程度で引き上げ前の水準まで回復しました。
本制度変更による外来医療利用への影響は主として短期的なものにとどまる可能性が示唆されました。
これらの知見は、応能負担の観点からの医療費の公平な負担の在り方を検討する上での基礎的なエビデンスとなることが期待されます。

発表概要

日本では高齢化に伴い医療費が増加しており、公的医療保険制度の持続性と医療へのアクセスの確保のためには、応能負担に基づく社会保険料や医療費の公平負担の検討が課題とされています。
東北大学大学院歯学研究科の草間太郎講師らの研究グループは、2022年10月1日に実施された、一定以上の所得を有する75歳以上の方に対する医療費の自己負担割合の10%から20%への引き上げが外来医療利用に与える影響について、大規模レセプトデータ(22,013人)を用いて検討しました。その結果、制度変更直後には外来医療費(受診量を反映する指標)が約7%減少しましたが、この低下は短期間にとどまり、その後数か月以内に制度変更前の水準に回復していました。本研究結果は、応能負担の観点からの医療費の公平な負担の在り方を検討する上での基礎的なエビデンスとなると考えられます。
本研究成果は、2026年3月19日付で、医療政策に関する専門誌BMC Health Services Researchにオンライン公開されました。




図1. 自己負担割合引き上げ前後の1ヶ月あたりの総外来医療費(上段)と自己負担額の推移
*補足:比較のために制度変更前後で自己負担割合が10%のままであった後期高齢者を対照群として、図内に示しています。

論文情報

タイトル:Impacts of cost-sharing rate increment on the expenditure of outpatient care among older adults: Quasi-experimental study of cost-sharing reform in Japan
著者:Taro Kusama*, Yudai Tamada, Manami Hoshi-Harada, Ken Osaka, Kenji Takeuchi.
*責任著者:東北大学大学院歯学研究科 歯学イノベーションリエゾンセンター データサイエンス部門 講師 草間太郎
掲載誌:BMC Health Services Research
DOI:10.1186/s12913-026-14387-4

詳細(プレスリリース本文)

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
歯学イノベーションリエゾンセンター
データサイエンス部門
講師 草間 太郎
TEL: 022-717-7639
Email: taro.kusama.a2*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院歯学研究科
広報室
TEL: 022-717-8260
Email: den-koho*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)






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