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神戸大学 研究Discovery Saga
2026年3月30日

米価はなぜ高騰したのか?

天保の大飢饉、異常天候と市場の反応

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学数物系科学工学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
統計科学/気候変動/持続可能/持続可能な開発
2026.03.30


図:天保の大飢饉期における日射量と米価の推移本図は、1830年代の天保の大飢饉期における大坂米市場の月別米価と、夏季の日射量の指標(PCA1スコア)を示している。米価は当時の標準的な価値単位である「匁(もんめ)」で表示している。1836年夏には、日射量の指標が低い状態が続いた時期と重なる形で、米価の上昇局面がみられる。

概要

1830年代の天保の大飢饉を対象に、月単位のデータを用いて、夏の気候条件と市場の動きとの関係を検討した研究です。国内18地点の古日記に記された天気記録から、1821年〜1850年の月平均日射量を復元しました。その結果、飢饉が最も深刻化した1836年の夏、東日本から九州にかけて広い範囲で日射量が平年より約10%低下し、冷涼な気候が数か月にわたって続いていたことが確認されました。この時期、大坂米市場では収穫期を待たずに米価が平年の3〜4倍へ上昇しており、夏の気候条件に関する情報が、市場価格の動きに先行して反映されていた状況が示されました。
本研究成果は2026年3月24日に学術誌「Scientific Reports」に掲載されました。
詳細(プレスリリース本文)

研究者

統計数理研究所/データサイエンス共同利用基盤施設
市野 美夏 特任助教
立正大学
増田 耕一 教授
東京都立大学
三上 岳彦 名誉教授
神戸大学経済経営研究所
髙槻 泰郎 准教授

論文情報

タイトル

"Unusual solar radiation and its impact on the Japanese rice market during the 1830s famine"

DOI

10.1038/s41598-026-40316-w

著者名

Mika Ichino, Kooiti Masuda, Takehiko Mikami, Yasuo Takatsuki

掲載誌

Scientific Reports

問い合わせ先

神戸大学総務部広報課
E-Mail:ppr-kouhoushitsu[at]office.kobe-u.ac.jp(※ [at] を @ に変更してください)

研究者


高槻 泰郎
准教授

経済経営研究所

SDGs




経済経営研究所