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岡山大学 研究Discovery Saga
2026年3月28日

SDGsと経済性を両立する『ふくらはぎ用リユースカフ』を共同研究開発

~医療従事者の負担軽減と廃棄物削減を実現する、持続可能な医療モデルの構築~

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学工学総合生物医歯薬学
【Sagaキーワード】
リユース/循環型社会/空気圧/持続可能/環境負荷/耐久性/廃棄物/血流/血栓/看護/看護師/手術

2026年03月27日

発表のポイント

岡山大学病院と日東工器株式会社は、静脈血栓予防装置(逐次型空気圧式マッサージ器)の「ふくらはぎ用リユースカフ」を共同で研究開発しました。
物価高騰と廃棄物問題への対応策として、単回使用(使い捨て)製品と同等の使いやすさと、高い耐久性・洗浄性の両立を目指しました。
「患者さんの快適性」「医療従事者の業務効率化」「病院のコスト削減」を考慮し、多面的な課題解決と循環型社会への貢献を目指します。

 岡山大学病院医療技術部(臨床工学部門)の岩藤 晋 臨床工学技士らの研究グループは、日東工器株式会社(東京都)との共同研究により、静脈血栓予防装置(逐次型空気圧式マッサージ器)の「ふくらはぎ用リユースカフ」を研究開発しました。
 手術中や手術後の患者さんは、足の血流が悪くなり血栓ができやすくなります。これを防ぐため、足を空気圧でマッサージする装置が使われますが、近年は衛生管理の観点から、足に巻くカフ(脚用カバー)を「一度使ったら捨てる(単回使用)」運用が主流となっていました。しかし、コストの増大や多量の廃棄物発生が課題となっていました。
本プロジェクトでは、「捨てるのではなく、安全に回す」をコンセプトに、大学病院の臨床工学技士とメーカーが協力。耐久性のある素材とシンプルな構造を採用することで、確実な洗浄・乾燥に対応した次世代型「リユースカフ」を完成させました。
 研究開発にあたっては、現場の看護師や臨床工学技士へのヒアリングとアンケートを実施。試作品を用いた洗浄評価や、ホース位置や肌あたりの微調整を繰り返しました。患者さんの快適性を追求しつつ、看護師の操作性に配慮したデザインに仕上げました。これにより、病院における廃棄物とコストの削減および、資源の有効活用が可能になります。本成果は、SDGs時代における「持続可能な医療」の選択肢の一つを示すものです。
◆研究者からひとこと
「良いものを、長く、大切に使う。」その当たり前を医療現場で実現するために、メーカーと幾度も試作を重ねました。看護師および臨床工学技士の経験に基づく知見を反映し、現場での使いやすさを追求した製品です。本製品が、日本の医療における環境負荷の低減と業務効率化の一助となれば幸いです。


岩藤臨床工学技士


研究資金

 本研究は、日東工器株式会社との共同研究にて実施しました。

<詳しい研究内容について>
SDGsと経済性を両立する『ふくらはぎ用リユースカフ』を共同研究開発~医療従事者の負担軽減と廃棄物削減を実現する、持続可能な医療モデルの構築~


<お問い合わせ>
岡山大学病院 医療技術部(臨床工学部門)
臨床工学技士 岩藤 晋 (臨床工学センター)
(電話番号)086-235-6501