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千葉大学 研究Discovery Saga
2026年3月26日

赤色レタスの色素合成制御によりフラボノイドバランスが変化する

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
赤色レタスはもともとポリフェノール合成が活発であることを考えると、新たな成分設計の方向性として期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
複合領域農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
産学連携/園芸学/機能性/ポリフェノール/アントシアニン/植物工場/フェノール/CRISPR/ゲノム編集/アミノ酸/フラボノイド/抗酸化/抗酸化作用/ゲノム/遺伝子

2026年03月26日
研究・産学連携

概要

赤系レタスの赤色はアントシアニンによるものです。本研究では、アントシアニン合成関連酵素遺伝子をゲノム編集で機能喪失させ、生育への顕著な悪影響なく赤色が消失することを明らかにしました。またそれに伴って、ケルセチン類を含む他のフラボノイド群が増加することが分かりました。

 赤色レタスの赤色はアントシアニンという色素によるものです。この色素は、抗酸化作用で研究されているポリフェノールの一種で、植物の中ではフェニルアラニンというアミノ酸から複数の酵素が段階的に働いて合成されます。その過程で多様なフラボノイド(植物色素の総称)が作られ、最終的にアントシアニンへと変換されます。
本研究では、赤色レタスにおいて、アントシアニンが作られる直前に働く酵素DFRの遺伝子をゲノム編集で機能喪失させました。その結果、赤色は消失しましたが、ケルセチンなどを含むフラボノイド群が増加する傾向が示されました。
 興味深いことに、この変化によるレタスの成長への顕著な影響は見られませんでした。このことは、収穫量を保ったまま、アントシアニンの代わりにその前段階のフラボノイド成分を増やす方向に制御できる可能性を示しています。緑色レタスとの直接比較は未実施ですが、赤色レタスはもともとポリフェノール合成が活発であることを考えると、新たな成分設計の方向性として期待されます。さらに、これらの仕組みは光や温度などの栽培環境によっても変化するため、環境を人工的に調整できる植物工場における機能性レタス開発への応用が期待されます。

研究代表者

筑波大学生命環境系
江面 浩 特任教授

千葉大学大学院園芸学研究院
後藤 英司 教授


掲載論文

【題 名】 CRISPR/Cas9-mediated knockout ofDFR alters pigmentation and shifts flavonoid accumulation in red leaf lettuce without detectable growth penalties(CRISPR/Cas9 によるDFR ノックアウトは、赤葉レタスにおいて生育上の顕著なペナルティを伴うことなく、色素形成を変化させ、フラボノイド蓄積のバランスをシフトさせる)
【DOI】   10.3389/fgeed.2026.1755922







図1 本研究で作出したゲノム編集DFR-KO系統の表現型(T2世代)



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