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京都大学 研究Discovery Saga
2026年3月11日

骨折リスクや歩行低下を捉える代謝産物

―大腿骨頸部骨粗鬆症のマーカー代謝物を発見―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
血液検査による骨折リスク評価や、予防戦略開発につながることが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
総合理工工学医歯薬学
【Sagaキーワード】
質量分析/リスク評価/質量分析計/筋肉/骨折/寿命/代謝産物/要介護/骨密度/エネルギー代謝/メチル化/血液/骨吸収/骨粗鬆症/代謝物/メタボロミクス/健康寿命
この研究の主な対象者
企業・研究者の方
公開日

概要

近藤祥司 医学部附属病院准教授、亀田雅博 同特定助教、柳田充弘 沖縄科学技術大学院大学教授の研究グループは、大腿骨頸部骨粗鬆症と関連する新たな血中代謝物を報告しました。
 高齢期には、転倒や骨折を契機として要介護や寝たきりに至るケースが多く、特に大腿骨頸部骨折は健康寿命を大きく損なう要因として知られています。本研究は高齢女性の大腿骨頚部の骨粗鬆症を対象に、骨密度、筋量、歩行などの臨床指標と血液中の代謝物の関連を質量分析計を利用した全血メタボロミクスにより統合的に解析しました。その結果、筋代謝に関わるホスホクレアチン等のエネルギー代謝物の低下と、骨吸収に関連するメチル化代謝物の増加が、骨粗鬆症と関連することが明らかになりました。これらの指標の組み合わせにより、骨粗鬆症群を区別できる可能性も示されました。さらにホスホクレアチンは歩行機能低下群でも低下しており、転倒リスクとの関連も示唆されました。
 本研究成果は将来的に、血液検査による骨折リスク評価や、予防戦略開発につながることが期待されます。
 本研究成果は、2026年2月11日に、国際学術誌「Scientific Reports」にオンライン掲載されました。
画像


研究者のコメント
「骨粗鬆症は骨だけではなく筋肉や全身の代謝と関わっていることが、実際に血液という身近な検体から多面的に捉えられることを示すことができました。本研究が将来、臨床や予防医療に役立つことを期待しています。」(亀田雅博、近藤祥司) 

詳しい研究内容について

骨折リスクや歩行低下を捉える代謝産物―大腿骨頸部骨粗鬆症のマーカー代謝物を発見―

研究者情報

研究者名 近藤 祥司
京都大学 教育研究活動データベース
研究者名 亀田 雅博
京都大学 教育研究活動データベース

書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1038/s41598-026-36570-7
【KURENAIアクセスURL】
http://hdl.handle.net/2433/299805
【書誌情報】
Masahiro Kameda, Mitsuhiro Yanagida, Hiroshi Kondoh (2026). The metabolites for muscle and osteoclast activity are indicators of femoral neck osteoporosis.Scientific Reports, 16, 8540.

関連部局

医学部附属病院