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東北大学 研究Discovery Saga
2026年3月11日

外生菌根菌の菌糸ネットワークによる情報伝達を確認

―森のキノコはあなたの立ちションに気づき、ウワサしている!?―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
野外の菌類における情報伝達の理解は、森林における菌類の生態学的な役割の理解や制御に役立つことが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
化学生物学工学農学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
アンモニア/光合成/持続可能/持続可能な開発/生態系/外生菌根/外生菌根菌/菌根菌/森林生態/森林生態系/土壌/生態学
2026年3月11日 14:00

研究者情報

〇大学院農学研究科 准教授 深澤遊
researchmap

発表のポイント

地上に生えているアンモニアを好む菌根菌(注1のキノコ37本に電極を設置し、刺激に応じたキノコ間の電気的情報伝達を初めて検出しました。
一部のキノコに水や尿を与えると、37本のキノコ全体の電気的情報伝達の強さが変化しました。
野外の菌類における情報伝達の理解は、森林における菌類の生態学的な役割の理解や制御に役立つことが期待されます。

発表概要

菌根菌は土壌中に菌糸のネットワークを張り巡らせ、植物の根と共生関係を築くことで森林生態系の維持に重要な役割を果たしています。菌根菌の菌糸を介した地下の情報伝達は世間の注目を集めていますが、科学的なデータは多くありません。
東北大学大学院農学研究科の深澤遊准教授の研究グループは、アンモニア菌(注2と呼ばれるグループの菌根菌のキノコ(子実体)を森林の地上に大量に発生させて電極を設置することで、人為的な刺激に応じた37本のキノコ間の電気的情報伝達の変化を記録することに成功しました。一部のキノコの根元へ水を与えると、37本のキノコ間の電気的情報伝達が活性化されました。一方、一部のキノコの根元へ尿を加えたり全てのキノコの根元に水を与えると、逆にキノコ間の電気的情報伝達は減少しました。
この結果は、菌根菌が刺激に応じて情報伝達を柔軟に変化させていることを示唆しています。
本研究成果は2026年3月6日に科学誌Scientific Reportsにオンライン掲載されました。




図1. キノコに設置された電極

用語解説

注1. 菌根菌:植物の根に菌糸を侵入させ、菌根と呼ばれる共生体をつくる。菌根菌は土壌中から水や養分を集めて植物に供給し、植物は光合成産物である糖を菌根菌に提供する相利共生関係にあることが多い。
注2. アンモニア菌:高濃度のアンモニアにより子実体の発生が促進される菌類の総称。放尿跡や動物の死骸の周囲などに子実体を発生させることが多い。

論文情報

Electrical information flows across the sporocarps of two ectomycorrhizal fungi in the field
著者:Yu Fukasawa*, Daisuke Akai, Takayuki Takehi, Daiki Takahashi, Yutaka Osada
*責任著者:
東北大学大学院農学研究科 准教授 深澤 遊
掲載誌:Scientific Reports
DOI:10.1038/s41598-026-42673-y

詳細(プレスリリース本文)

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院農学研究科
准教授 深澤 遊(フカサワ ユウ)
電話: 0229-84-7397
Email: yu.fukasawa.d3*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院農学研究科
広報室
Email: agr-koho*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)






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