天然物生合成における新奇金属酵素反応の発見
ニッケル依存性酵素によるスルホンアミド形成機構を解明研究成果
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | スルホンアミド化合物の生合成理解を大きく前進させるとともに、将来的な医薬・化学産業への応用が期待 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】

掲載日:2026年2月23日
概要
東京大学大学院薬学系研究科の朱宇豪大学院生(研究当時)、森貴裕准教授、阿部郁朗教授と、マンチェスター大学のSam P. de Visser教授、理化学研究所の淡川孝義チームリーダーらによる研究グループは、天然物アルテミシジンの生合成に関与するスルホンアミド合成酵素SbzM の構造・機能・反応機構を明らかにしました。本研究では、X線結晶構造解析、生化学実験、安定同位体標識、分光学的解析、計算化学を組み合わせることで、SbzM が ニッケルイオン(Ni2+)を利用し、アミノ酸L-システインからスルホンアミド構造を形成する酵素反応機構を世界で初めて解明しました。
本酵素は、一般的なシステインの代謝に関わる鉄イオン依存型システイン酸化酵素とは異なり、Ni2+/Ni3+の酸化還元サイクルと2分子の酸素を用いた段階的反応によって、スルホンアミド基を生成します。本成果は、スルホンアミド化合物の生合成理解を大きく前進させるとともに、将来的な医薬・化学産業への応用が期待されます。
リリース文書 (PDFファイル: 226KB)
論文情報
Yuhao Zhu, Takahiro Mori*, Henrik P. H. Wong, Takayoshi Awakawa, Sam P. de Visser*, Ikuro Abe*, "Structure-function and mechanistic analyses of nickel-dependent sulfonamide synthase,"Nature Catalysis: 2026年2月23日, doi:10.1038/s41929-026-01493-z..論文へのリンク (掲載誌
)
科学と技術
このページの内容に関する問い合わせは薬学系研究科・薬学部までお願いします。
お問い合わせ
東京大学 研究