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愛媛大学 研究Discovery Saga
2026年2月19日

反社会的なパーソナリティの研究

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
医歯薬学
【Sagaキーワード】
病理/パーソナリティ
2026.02.18
※掲載内容は執筆当時のものです。 法文学部 / 講師 田村紋女 / 専門:パーソナリティ心理学

研究の概要

「サイコパス」という言葉を聞いたことがある人も増えていると思います。サイコパスとは、サイコパシーという病理的で反社会的な性格特性が高い人のことを指します。サイコパシーの概念は犯罪者などを対象とした臨床的な背景を有しており、実際に非行や犯罪とも関連することが報告されています。しかし、サイコパシーが高い人は必ずしも犯罪者というわけではありません。サイコパシーの傾向は一般人口まで連続して分布することが示されており、現在では、収監者以外にも幅広い人口を対象に研究が行われています。
サイコパシーはさまざまな情動的・対人的・行動的特徴から構成されていますが、私は他者への共感性の低さや攻撃性の高さに注目して研究を行っています。特に、恐怖や共感性の低さといった情動面での特徴は中心的な要素と考えられており、他者の苦痛を感じとることができないため、他者を害する行動につながるとされています。このような、サイコパシーにおける攻撃性のメカニズムや、実際にどのような攻撃性の特徴と関連するか、といったことを検討しています。

研究の特色


サイコパシーと類似した特徴を有するその他の反社会的なパーソナリティとして、搾取的な対人方略を特徴とするマキャベリアニズムや、誇大な自己像や承認・称賛欲求を特徴とする自己愛傾向が挙げられます。これらのパーソナリティは、いずれもその性質から攻撃性の高さと関連しますが、それぞれ異なる攻撃性の特徴を有しています。そのため、攻撃性に至るメカニズムも異なることが想定されます。そのため、各特性に対する理解を深めるだけでなく、更生や教育場面でも異なるアプローチが有用である可能性を提言できることにもつながります。