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京都大学 研究Discovery Saga
2026年2月6日

熱力学的な力と重力を統一した新たな概念「有効重力」の誕生

―液体が宙に浮く現象を予言する新理論―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
数物系科学工学
【Sagaキーワード】
温度勾配/熱力学
この研究の主な対象者
企業・研究者の方
公開日

概要

佐々真一 理学研究科教授と中川尚子 茨城大学教授の研究グループは、重力下で熱が流れる環境下において、液体とその蒸気が共存する状態(気液相共存)にある物質の配置や安定性を決定する新しい熱力学理論を構築しました。
 この研究では、本研究グループが独自に発展させてきた「大域熱力学」を応用することで、熱流がもたらす力と重力という全く異なる物理的要因を統一した新たな概念「有効重力(Effective Gravity)」を導き出しました。この理論により、直感的には不思議に思える「重い液体が軽い気体の上に、静止して浮く」という現象が、熱力学的に最も安定な状態として実現可能であることを理論的に予言しました。
 本成果は、物理学の長年の課題であった、流れがある世界における安定性の原理を確立し、その実例として常識を覆す浮遊現象を提示したものです。
 本研究成果は、2026年2月3日に、国際学術誌「Physical Review Letters」に掲載されました。
画像

左:通常の重力下では液体に下が沈む。右:無重力下で温度勾配を与えると、冷たい側に液体が集まる。

詳しい研究内容について

熱力学的な力と重力を統一した新たな概念「有効重力」の誕生―液体が宙に浮く現象を予言する新理論―

研究者情報

研究者名 佐々 真一
京都大学 教育研究活動データベース

書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1103/bbqy-hptc

【書誌情報】
Naoko Nakagawa, Shin-ichi Sasa (2026). Thermodynamic Variational Principle Unifying Gravity and Heat Flow.Physical Review Letters, 136, 5, 057101.

関連部局

理学部・理学研究科