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九州大学 研究Discovery Saga
2026年1月5日

小笠原に回遊するアオウミガメのプラスチック汚染の実態を解明

応用力学研究所 中野 知香 助教

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学数物系科学化学工学農学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
安定同位体比/マイクロプラスチック/海洋/安定同位体/同位体/同位体比/ピレン/プロピレン/ポリエチレン/レンズ/持続可能/持続可能な開発/地球環境/カーボン/プラスチック/マイクロ/エチレン/カルス/消化管/安定同位体比分析/遺伝子
2026.01.03 研究成果Environment & Sustainability

発表のポイント

調査は小笠原母島で行い、消化管内容物の顕微鏡による観察、遺伝子の解析、炭素及び窒素安定同位体比分析の3つの手法を用いて、プラスチック汚染の実態を解明した。
調査した10個体中7個体の消化管にプラスチックが存在していた。プラスチックの平均出現数は9.2±8.5(0〜31)であった。
マクロプラスチック(1)に相当する10cm2〜1m2の大きさのものが56.5%を占めていた。
アオウミガメが摂食していたプラスチックはその回遊域よりも広い範囲に起源を持つと推定され、摂食は越境汚染(2)であることが判明した。
プラスチックを取り込んだ原因としては、主な餌である海藻に混在するプラスチックを摂取すること、餌のクラゲ類などと誤認していることが考えられる。

発表概要

立正大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所、九州大学の研究者及び学生(研究当時)で構成された研究グループは、小笠原諸島に来遊するアオウミガメ消化管に含まれるプラスチックについて調査し、プラスチック汚染の実態について明らかにしました。
この成果は2026年1月2日(日本時間1月3日)にPeerJ Life and Environment誌(電子版)に掲載されました。



図1. アオウミガメ 2025年12月11日小笠原・二子島で撮影。©環境省



図2.アオウミガメに摂食されたプラスチック。A: エアークッション, ポリヒドロカーボン, B: シート状プラスチック, ポリヒドロカーボン, C: 糸状及びシート状プラスチック, D: マスク, E: 糸状プラスチックの塊, F: プラスチックの破片, G: コンタクトレンズのブリスターパック, ポリプロピレン, H: ペットボトルの蓋, ポリエチレン, I: 笛, ポリエチレン, J: シート状プラスチック, スケールバー2cm. K: ペットボトルのラベル, スケールバー2cm. L: シート状プラスチック, スケールバー1cm. PeerJ Life and Environment誌より引用

用語解説

(1)プラスチックの大きさ:プラスチックの大きさは、1000nm以下のナノプラスチック、5mm以下のマイクロプラスチック、2.5cm以下のメソプラスチック、1m以下のマクロプラスチック、1m以上のメガプラスチックに区分される(GESAMP, 2015, Reports and Studies 96)。本研究ではプラスチックの形が不定型のものが多かったため、大きさの指標として面積を用いた。
(2)越境汚染:汚染物質が発生源から風、川、海流などで運ばれ、国境を越え拡がること。

発表概要

掲載誌:PeerJ Life and Environment 13:e20425
論文名:Multiple approaches to meso- and macroplastics and the food habitat of the green turtle, Chelonia mydas, in the Ogasawara Islands, Japan
著者:
藤谷天蔵立正大学 地球環境科学部 卒業生
衣奈駿治立正大学 地球環境科学部 卒業生
細谷藤真立正大学 地球環境科学部 卒業生
李 盛源   立正大学 地球環境科学部 教授
西島美由紀 産業技術総合研究所 地質調査総合センター テクニカルスタッフ
井口 亮 産業技術総合研究所 地質調査総合センター 研究グループ付
中野知香   九州大学 応用力学研究所附属海洋プラスチック研究センター 助教
岩崎 望    立正大学 名誉教授
DOI:10.7717/peerj.20425
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お問い合わせ先
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