AIで家庭血圧測定の中断を予測
―約30万人のデータから“続けられる測定”を支援―
【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
![]() | 効率的で実用的な高血圧管理の支援が期待 |
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
この研究の主な対象者企業・研究者の方
公開日
概要
奥野恭史 医学研究科教授、松本麻見 同博士課程学生らの研究グループは、オムロンヘルスケア株式会社との共同研究により、約30万人の大規模な家庭血圧測定データを解析しました。高血圧管理においては、家庭での測定を継続することが重要ですが、多くの人が途中で測定をやめてしまうことが課題となっています。本研究では、年齢や性別などの基本情報と、測定開始から2週間のデータをもとに、4週間後に測定を続けているかどうかをAIで予測するモデルを開発しました。解析の結果、このモデルは約9割の確度(AUC=0.93)で将来の測定中断を見分けることができました。さらに、平日の測定頻度の減少や、血圧値が高すぎる・低すぎることなどが測定をやめてしまう要因になっていることも明らかになりました。このモデルを活用することで、測定を中断しそうな人を早い段階で特定し、医療従事者やデバイスによる支援につなげることが可能になります。本研究により、効率的で実用的な高血圧管理の支援が期待されます。
本研究成果は、2025年11月7日に、国際学術誌「Hypertension Research」に掲載されました。

研究者のコメント 「健康的な生活を送る上で、家庭での血圧測定は非常に重要です。特に高血圧は心臓や血管の病気に繋がることもあり、日々の測定を継続することが何よりも重要となります。しかし、多くの人が健康のために家庭で血圧を測り始めても、長く続けることはなかなか難しいのが現状です。
私たちは、こうした『続けにくさ』をデータから理解し、“続けられる”を支える仕組みを作りたいと考えています。AIが中断リスクを事前に察知できれば、医療従事者やデバイスがより適切なタイミングで支援できます。個人に寄り添った継続支援の実装を通じて、一人ひとりが適切な血圧管理を実現出来ることを願っています。」(松本麻見)
詳しい研究内容について
AIで家庭血圧測定の中断を予測―約30万人のデータから“続けられる測定”を支援―研究者情報
研究者名 奥野 恭史京都大学 教育研究活動データベース
書誌情報
【DOI】https://doi.org/10.1038/s41440-025-02444-0
【書誌情報】
Asami Matsumoto, Yohei Mineharu, Hirohiko Kohjitani, Hiroshi Koshimizu, Yasushi Okuno (2025). Predicting measurement continuity in home blood pressure monitoring using machine learning.Hypertension Research.
京都大学 研究