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東京大学 研究Discovery Saga
2025年12月20日

がん組織のみを用いたがん遺伝子パネル検査の結果から遺伝性腫瘍に関わる生殖細胞系列バリアントを高精度に予測する機械学習モデル・ノモグラムを開発、Webアプリとして公開

―日本人大規模データベース(C-CAT)を活用し、国際ガイドラインを上回る精度を実現―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学複合領域生物学医歯薬学
【Sagaキーワード】
カウンセリング/Webアプリケーション/機械学習/最適化/情報学/人工知能(AI)/がん研究/生殖/生殖細胞/ゲノム情報/がんゲノム/がん遺伝子/腫瘍学/情報管理/脊椎/予測モデル/がん細胞/マウス/がん患者/ゲノム/遺伝カウンセリング/遺伝学/遺伝子/臨床研究

2025年12月18日研究

概要

国立研究開発法人国立がん研究センター研究所 細胞情報学分野 池上政周主任研究員、高阪真路分野長、間野博行特別研究員らは、国立がん研究センター中央病院 遺伝子診療部門 平田真部門長、東京大学医学部附属病院整形外科・脊椎外科 張劉喆助教、小林寛講師、東京都立駒込病院 遺伝子診療科 山口達郎部長、骨軟部腫瘍科 平井利英医長、九州がんセンター臨床研究センター腫瘍遺伝学研究室 織田信弥室長と協力し、がん遺伝子パネル検査のデータを用いて、遺伝性腫瘍症候群の原因となる「生殖細胞系列バリアント(生まれつきの遺伝子の変化)」を高精度に予測する数理モデルおよびAIモデルを開発し、2025年11月にWebアプリケーションとして公開しました(https://www.felis-portal.com/U3Nomogram)。
標準治療が終了したがん患者さんに、がん細胞がもつ遺伝子バリアントに対応する有効性の高い治療法がないかを探索するため、がん遺伝子パネル検査が年間25,000例に対して実施されています。その約8割で実施されている「がん組織のみ」を用いたがん遺伝子パネル検査(Tumor-onlyパネル)では、見つかった遺伝子バリアントが「がんの原因となった生まれつきのバリアント」なのか、それとも「がん細胞の中で後天的に生じたバリアント(体細胞バリアント)」なのかを区別できない場合があり、真に遺伝学的検査や遺伝カウンセリングを必要とする患者さんを事前に判断することが難しいという課題があります。本研究では、国立がん研究センターがんゲノム情報管理センター(C-CAT)に登録された日本人の大規模ながん遺伝子パネル検査のデータを解析し、腫瘍の純度とバリアントのアレル頻度を組み合わせた新しい指標を導入することで、日本人の患者さんに最適化された生殖細胞系列バリアントの予測モデル「U3-Nomogram」を構築しました。このモデルは、既存の欧州臨床腫瘍学会(ESMO)の規準(以下、「ESMO規準」)よりも正確に遺伝性腫瘍の可能性を判定できることが確認されました。
本研究成果は、米国科学雑誌「Clinical Cancer Research」に2025年12月17日付で掲載されました。
※詳細は添付ファイルをご覧ください。
リリース文書

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