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三重大学 研究Discovery Saga
2025年12月16日

細胞1つ1つの個性が手にとるようにわかる新技術の開発に成功

―疾患メカニズム解明から胚発生研究まで多様な応用に期待―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
scRR-seqは強力かつ汎用性の高いツールであり、疾患メカニズムの解明から胚発生研究まで幅広い研究分野で新たな発見をもたらすことが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
化学生物学工学総合生物農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
ゲノムDNA/胚発生/構造制御/染色体構造/一細胞/分子細胞生物学/生物資源/染色体/不均一性/RNA/エネルギー代謝/一細胞解析/細胞周期/細胞生物学/ゲノム/遺伝子/遺伝子発現/網羅的解析/老化

2025.12.15

研究の概要

三重大学生物資源学研究科の竹林慎一郎教授、プーンパーム・ラウィン助教(理化学研究所客員研究員)、大学院生(研究当時)の米田泰城さん、大学院生の今田泰斗さん、理化学研究所の平谷伊智朗チームディレクター、二階堂愛チームディレクター(東京科学大学総合研究院難治疾患研究所教授)らの共同研究グループは、scRepli-RamDA-seq(scRR-seq)と呼ばれる新しい1細胞解析技術を開発しました。この手法により、1つの細胞の中でゲノムDNAとRNAの両方を高解像度で同時に解析することが可能となりました。DNAの変化と遺伝子発現の変化を直接的に結び付けることができるため、従来の技術ではアプローチの難しかった課題の解決につながることが期待されます。
近年、1細胞解析技術の進展は、細胞集団の解析では捉えられない細胞間の不均一性(細胞ごとの個性)を明らかにすることで生物学の様々な分野に革新を起こし、希少な異常細胞の同定など数多くの発見をもたらしてきました。しかし、既存の1細胞解析法の多くはDNAとRNAを別々に扱うため、これらの分子がどのように機能的に結び付いているかという理解には限界がありました。この課題を克服するために、共同研究グループがこれまでに確立してきた2つの最先端1細胞解析法、すなわちDNAコピー数を高解像度でシーケンス解析するscRepli-seqと、高感度のRNAシーケンス法であるRamDA-seqを組み合わせることで、1つの細胞からDNAとRNAを同時に解析できるようにscRR-seqを設計しました。scRR-seqを用いることで、新しい細胞周期進行マーカーを発見し、またDNAコピー数と遺伝子発現量の関係は必ずしも単純に正の相関を示すわけではないことも明らかになりました。
本研究は、科学雑誌『Nature Communications』(12月15日付)に掲載されました。

本プレスリリースの本文は「こちら」






研究者情報




生物資源学研究科
生物圏生命科学専攻生命機能化学講座 分子細胞生物学研究分野 教授
竹林 慎一郎(TAKEBAYASHI Shinichiro)
専門分野:エピジェネティクス
現在の研究課題:
・遺伝子の機能的発現を可能にする高次染色体構造制御
・1細胞ゲノム網羅的解析技術の開発
・老化におけるエネルギー代謝変化とエピジェネティクス




生物資源学研究科
生物圏生命科学専攻生命機能化学講座 助教
POONPERM RAWIN





生物資源学研究科 大学院生(研究当時)
米田泰城(YONEDA Taiki)




生物資源学研究科 大学院生
今田 泰斗(IMADA Taito)