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新潟大学 研究Discovery Saga
2025年12月8日

自閉スペクトラム症のゼブラフィッシュモデルube3a及びfmr1における不安の行動学的及び分子学的洞察

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学生物学総合生物農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
プロファイル/性行動/脆弱x症候群/神経発達/社会性行動/変異体/SPECT/オミックス/動物モデル/運動機能/RNA/遺伝子/遺伝子変異/自閉スペクトラム症/発達障害

2025年12月05日

発表概要

アンジェルマン症候群と脆弱X症候群は、それぞれUBE3AおよびFMR1遺伝子の変異によって引き起こされる神経発達障害(NDD)である。しかし、両者には認知及び運動機能の障がい、不安、社会性行動の低下などの共通点がある。本研究では、ゼブラフィッシュを動物モデルとして用い、これらの遺伝子変異が幼生期と成魚期において不安様行動に及ぼす影響を、広く使われている2つの行動試験――ライト・ダークテスト(LDT)とノベルタンクダイビングテスト(NTT)――を用いて調査した。具体的には、ube3a及びfmr1変異体における不安様行動と探索行動を詳細に解析し、それぞれの野生型(WT)と比較した。さらに、幼生及び成魚のRNAシーケンスデータを解析し、これらの遺伝子型の不安プロファイルに関連する分子経路の理解を深めた。
本研究の結果、幼生期のube3a変異体はLDTにおいてWTと有意な差を示さなかったが、成魚期には移動距離、速度、明領域での探索量が大きく減少した。一方、fmr1変異体は幼生期のLDTで移動量の低下を示し、成魚期には過活動ならびに不安様行動の低下を示した。さらに、これらの行動に関与する主要遺伝子や、治療開発に向けてさらなる検討が必要な共通経路を同定した。
最終的に本研究は、LDTやNTTのような複数の行動試験とRNAシーケンシングなどのオミックス手法を組み合わせることが、遺伝子変異により引き起こされる特異的な行動表現型を明らかにし、神経発達障がいの理解を深める上で重要であることを示している。


論文タイトル Behavioral and molecular insights into anxiety inube3a andfmr1 zebrafish models of autism spectrum disorders
著者 Godfried Dougnon & Hideaki Matsui
doi 10.1038/s41398-025-03741-5

研究分野


脳病態解析分野