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筑波大学 研究Discovery Saga
2025年12月4日

⽔中ドルフィンキックの動作は2種類の協調パターンからなることを解明

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学複合領域工学農学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
時系列データ/シナジー/持続可能/持続可能な開発/哺乳類/関節/トレーニング/パフォーマンス
医療・健康


(Image by Alexander Bezugliy/Shutterstock)

概要

競泳選⼿における⽔中ドルフィンキックの動作が2種類の協調パターンで構成されていることを⾒いだしました。また、速く泳ぐ選⼿では、腕・体幹・⼤腿の協調パターンが特徴的であり、⼤腿の動きに対して肩関節や体幹下部を⼤きく動かして上半⾝を⽔平に保っていることが分かりました。
 ⽔中ドルフィンキックは下肢のキック動作のみで進む潜⽔泳法で、⿂類や⽔棲哺乳類のように⾝体を滑らかにうねらせることで泳ぐ速度を効率よく⾼めることができます。しかし、⼈間の⾝体構造はこのようなうねり動作に適応していないため、⽔中ドルフィンキックのパフォーマンスを向上させるには⾼度な運動技能を獲得することが必要です。
 本研究では、⽔中ドルフィンキック中の関節運動の時系列データに着⽬し、パフォーマンスの違いによるキック中の関節運動の差を調査しました。これに基づいて、運動学シナジー解析を⾏ったところ、すねと⾜の連動、および、⼤腿の動きを中⼼とした股関節の曲げ伸ばしという、2種類の協調パターンを抽出し、パフォーマンスに関わらず、⽔中ドルフィンキック動作はこれらの協調パターンで99%以上を説明できることを⽰しました。また、泳ぎが速い選⼿では、キックの蹴り下げ時に肩関節の動きが⼤きく、蹴り上げ時には体幹下部の動きが⼤きいという特徴があり、腕・体幹・⼤腿の協調によって、⼤腿の動きに対して上半⾝を⽔平に保ち、キック周期を通して、⽔から受ける抵抗が少ない上半⾝姿勢を維持していることが分かりました。
 本研究は、運動学シナジー解析により、⽔泳動作を構成する協調パターンを特定した初めての成果で、⽔中ドルフィンキックのドリル練習や陸上トレーニングに対する有益なヒントを提供しています。今後、より動作が複雑な他の泳法に対しても同様の解析を⾏う予定です。

PDF資料

プレスリリース

研究代表者

筑波⼤学体育系
⼭川 啓介 助教

掲載論文

【題名】
Joint kinematics and inter-segmental coordination during underwater undulatory swimming: Comparing swimmers of different performance levels.
Joint kinematics and inter-segmental coordination during underwater undulatory swimming: Comparing swimmers of different performance levels.
【掲載誌】
Journal of Biomechanics
【DOI】
10.1016/j.jbiomech.2025.113085

関連リンク

体育系