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東北大学 研究Discovery Saga
2025年12月3日

水に強くリサイクルできるRAMOF電極を実証

―水系デバイスの材料としての幅広い展開に期待―

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
水系デバイスの材料としてのRAMOFの幅広い機能開拓が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
数物系科学化学総合理工工学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
水溶液/物質科学/炭酸塩/キノン/配位結合/有機分子/材料科学/金属有機構造体/電解液/持続可能/持続可能な開発/水環境/電池/カーボン/リサイクル/金属イオン/酸化還元/多孔質/多孔質材料/耐久性/二次電池
2025年12月 3日 11:00

研究者情報

〇多元物質科学研究所 准教授 岡弘樹
研究室ウェブサイト
Press release in English

発表のポイント

酸性水溶液中でも高い耐久性をもち、材料全体で蓄電できる金属有機構造体(RAMOF: Redox-Active Metal-Organic Framework)を電極材料として初めて実証しました。
RAMOFは、電極材料として使用後に、炭酸塩水溶液に入れることで原料へと分解され、再合成することで温和にリサイクルできることを実証しました。
水系デバイス(注1)の材料としてのRAMOFの幅広い機能開拓が期待されます。

発表概要

RAMOFは、金属と有機分子が配位結合(注2)によって連続的につながった無数の空孔をもち、材料内に酸化還元して蓄電できる部位をもつ多孔質材料であり、電池の電極材料への応用が期待されています。しかし、RAMOFを構成する配位結合は、水、特に酸で分解されやすいことが多いため、酸性水溶液を用いた水系デバイスの材料への応用は難しいとされていました。
東北大学 多元物質科学研究所の岡 弘樹 准教授(茨城大学 カーボンリサイクルエネルギー研究センター 特命研究員 兼任)、笠井 均 教授、大窪 航平 助教、材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の西原 洋知 教授(多元物質科学研究所 兼任)、同大学院工学研究科 バイオ工学専攻の 赤井 亮太 大学院生と北嶋 奨羽 大学院生、慶應義塾大学 理工学部 応用化学科の芹澤 信幸 准教授らの共同研究チームは、酸性水溶液中でも構造が安定なUiO-66に、酸化還元活性なp-ヒドロキノンを導入したRAMOF(UiO-66-(OH)2(注3))を合成しました。本研究では、酸性水溶液を電解液とした水系二次電池(注4)の中で、RAMOFが高い耐久性をもち、材料全体で蓄電でき、電池として使った後にUiO-66-(OH)2を温和に分解し、再使用できること(リサイクル性)を初めて実証しました。本研究は、RAMOFの、水系デバイスの材料への幅広い応用を拓くことが期待されます。
本研究成果は、2025年12月1日付けで、科学誌Nature Communicationsに掲載されました。



図1. RAMOFの合成から電池利用、分解、再使用までの一連の概要

用語解説

注1. 水系デバイス:水環境で活用できるデバイス。
注2. 配位結合:一方の原子が2個の電子(電子対)を供出して形成される結合。水によって金属-有機リンカーの配位結合が、金属-水に置き換わることで結合が切断されやすい。
注3. UiO-66-(OH)2:金属イオンとしてZrをもつRAMOFの一種。
注4. 水系二次電池:電解液に水溶液を用いた、充電して繰り返し使える電池。

論文情報

タイトル:Water-resistant redox-active metal-organic framework
著者:赤井 亮太、北嶋 奨羽、大窪 航平、芹澤 信幸、西原 洋知、笠井均、岡弘樹*
*責任著者:東北大学 多元物質科学研究所 准教授 岡弘樹
掲載誌:Nature Communications
DOI:10.1038/s41467-025-65849-y

詳細(プレスリリース本文)

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学 多元物質科学研究所
准教授 岡 弘樹(おか こうき)
TEL: 022-217-5585
Email: oka*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学 多元物質科学研究所 広報情報室
TEL: 022-217-5198
Email: press.tagen*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)






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