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千葉大学 研究Discovery Saga
2025年10月26日

RNAの“書き換え”がDNAを守る!

~エピトランスクリプトーム解析が示すゲノム防御の新たな仕組み~

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
がんや老化研究や環境リスク評価、創薬標的の探索に貢献することが期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
複合領域環境学生物学工学総合生物医歯薬学
【Sagaキーワード】
産学連携/環境リスク/イノシン/遺伝情報/リスク評価/生体内/RNA編集/DNA修復/アデノシン/RNA/トランスクリプトーム/創薬/ゲノム/遺伝子/網羅的解析/老化

2025年10月23日
研究・産学連携

概要

千葉大学大学院理学研究院の佐々彰准教授と同大融合理工学府博士後期課程1年の吉田昭音氏らは、ヒト細胞を用いた最新の網羅的解析(エピトランスクリプトーム注1)解析)により、遺伝子の伝言役であるRNA注2)の文字が化学的に「書き換え」られる現象、A-to-I編集注3)が、DNA修復やゲノム維持に関わる重要なタンパク質をコードするRNAで広く起きていることを明らかにしました。さらに、このA-to-I編集機能を失わせた細胞では、DNAの傷に対する応答にも様々な異常が生じることを見出しました。これらの成果は、RNAレベルの「書き換え」がDNA修復の制御と深く関与し、ゲノム恒常性の維持に不可欠であることを示しており、今後がんや老化研究や環境リスク評価、創薬標的の探索に貢献することが期待されます。
 本研究成果は、科学雑誌Frontiers in Genetics誌にて10月15日に公開されました。


■用語解説
注1)エピトランスクリプトーム:RNAに付加される化学修飾の総体、またはその研究分野。主に転写後に酵素によって付与され、RNAの安定性・翻訳・輸送などを制御する。

注2)RNA:「リボ核酸」の略称で、DNA(デオキシリボ核酸)と同様に生体内での遺伝情報の伝達や発現に関わる分子。

注3)A-to-I編集:RNA中のアデノシン(A)がイノシン(I)に変換される化学修飾。生体内の酵素ADARが担い、イノシンは細胞内で多くの場合グアノシンとして読み取られる。







図2:A-to-I RNA編集の生理的な意義



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