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京都大学 研究Discovery Saga
2025年10月15日

高温耐酸化性に優れ室温変形能に富む新規高強度 Cr-Mo 合金の開発に成功

【注目の成果:共同研究・産学連携のためのチェックポイント】
元素戦略に基づく合金設計により,次世代の高温構造材料としての新規な耐火金属合金の開発が期待
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学農学
【Sagaキーワード】
元素戦略/酸化膜/合金設計/組織制御/膜構造/カルス


Si 添加により発達したデンドライト組織が形成され高強度化が達成されるとともに,高強度化により変形双晶の活動が誘発され室温で十分な変形能が確保できる.Si 添加は耐酸化性に富むSi 酸化膜を合金最表面に形成させ,Mo よりも Cr が常に優先酸化されるよう酸化雰囲気を制御させることにより優れた耐酸化性を合金に与える.

概要

材料工学専攻の乾 晴行 教授とドイツ共和国のカルスルーエ工業大学のM. Heilmaier教授およびドイツ共和国のDECHEMA研究所のM.Galetz教授のグループは,これまでの研究成果から,高温での耐酸化・窒化性を同時に改善できる可能性が高いCr-Mo合金に着目し,その合金組成Cr/Mo比とSi添加の効果を実験から検証し,新規な高強度高延性合金の開発に成功するとともに,新たな合金設計指針の確立に成功しました.
以上の結果は,戦略的な合金設計が優れた酸化被膜構造の形成を可能とし耐火金属合金の特性制御に大きな威力を発揮することを示しています.また,この戦略的な合金設計により強化に直結する合金の組織制御も可能であることが示されており,本知見を生かした元素戦略に基づく合金設計により,次世代の高温構造材料としての新規な耐火金属合金の開発が期待されます.
本成果は,2025年10月8日に国際学術誌「Nature」にオンライン掲載されました.
研究詳細
高温耐酸化性に優れ室温変形能に富む新規高強度 Cr-Mo 合金の開発に成功

研究者情報

乾 晴行京都大学教育研究活動データベース

書誌情報

タイトル
A ductile chromium-molybdenum alloy resistant to high temperature oxidation
(高温で耐酸化性に優れ室温で変形能に富む Cr-Mo 合金の開発)
著者
Frauke Hinrichs, Georg Winkens, Lena Katharina Kramer, Gabriely Falcão, Ewa M. Hahn, Daniel Schliephake, Michael Konrad Eusterholz, Sandipan Sen, Mathias Christian Galetz, Haruyuki Inui, Alexander Kauffmann and Martin Heilmaier
掲載誌
Nature
DOI 10.1038/s41586-025-09516-8
KURENAI

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