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熊本大学 研究Discovery Saga
2025年9月11日

骨の減少に喘息が関与することを明らかに

〜アレルギー患者の骨の維持に新たな知見〜

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
持続可能/持続可能な開発/センサー/力センサー/メカノセンサー/骨折/モデルマウス/骨細胞/喘息/アトピー性皮膚炎/ステロイド/マウス/骨芽細胞/骨粗鬆症/破骨細胞/アレルギー

【本研究成果のポイント】
・喘息モデルマウスは骨量が少ない。
・喘息マウスの骨減少には骨の力センサーPiezoチャネルが関与する。
・喘息モデルマウスのPiezo1チャネルを活性化させると骨量の減少が抑えられる。
・アレルギー炎症の適切な管理により骨の健康を守ることが期待される。
 本研究成果は、2025年8月29日付の「Communications Biology」誌に掲載されました。

概要

喘息やアトピー性皮膚炎などアレルギー疾患を持つ人は、骨折しやすいことが知られています。これは治療に用いるステロイド薬が骨を脆弱にするためと考えられてきました。今回、佐賀大学医学部の高玮琦研究員、城戸瑞穂教授らは、熊本大学福田孝一教授、長崎大学筑波隆幸教授、門脇知子教授らとの共同研究で、喘息モデルマウスは、健常マウスと比べて骨量が少ないことを発見しました。喘息マウスの骨は、力のセンサー分子であるPiezoチャネルの発現が少ないこともわかりました。さらに、Piezoチャネルの活性化を行うと喘息マウスの骨量の減少を抑制できました。
骨が十分な質と量そして強さを保つことは、自立して健康に歳を重ねていく上でとても重要です。アレルギー疾患そのものが将来の骨折のリスクを高める可能性を理解した上で、アレルギー炎症を適切に管理することは、骨の健康を維持する上でも重要であると考えられます。Piezoチャネルはアレルギー炎症に伴う骨減少への治療の標的として期待されます。

【今後の展開】
現在の骨粗鬆症の治療薬は、破骨細胞の抑制や骨芽細胞活性化の効果は高いものの、骨を十分に獲得するまでには至っていません。これは、骨量が減る仕組みに不明な点が多く残されているからだと考えられます。本研究の成果が、アレルギー疾患に伴う骨量減少への新たな予防戦略やメカノセンサーを標的とした治療薬の開発へと繋がることが期待されます

論文情報

Weiqi Gao, Takeshi Sawada, Ailin Cao, Reiko U. Yoshimoto, Yu Yamaguchi, Yukie Takahashi, Takaichi Fukuda, Yasuyoshi Ohsaki, Reona Aijima, Tomoko Kadowaki, Takayuki Tsukuba, Mizuho A. Kido
Title: Ovalbumin-induced asthma leads to bone loss with Piezo channel suppression in mice. Commun Biol 8, 1309 (2025). https://doi.org/10.1038/s42003-025-08753-x

【詳細】プレスリリース(PDF365KB)






<熊本大学SDGs宣言>

問い合わせ先

熊本大学 総務部総務課広報戦略室
電 話 : 096-342-3269
e-mail: sos-koho@jimu.kumamoto-u.ac.jp