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徳島大学 研究Discovery Saga
2025年9月2日

原始微生物の酵素が”ヒト型”だった!?

~RNA切断酵素の構造から進化の収斂を発見~

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
生物学工学農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
アーキア/分解能/イントロン/RNAスプライシング/微生物/高分解能/RNA/アミノ酸/スプライシング

概要

徳島大学大学院社会産業理工学研究部生物科学分野の平田章准教授らの研究グループは、愛媛大学大学院理工学研究科の山上龍太特任講師、河村卓哉博士及び堀弘幸名誉教授との共同研究により、好熱性アーキアARMAN-2がもつRNAスプライシング酵素「VSEN(多様性スプライシングエンドヌクレアーゼ)」とRNAの複合体構造を原子レベルで解明しました。
 この研究は、昨年度、徳島大学大学院創成科学研究科理工学専攻自然科学コース2年生であった宮田侑奈さんが第一著者として主導し、酵素とRNAが結合した状態を1.8オングストロームの高分解能で可視化することに成功しました。特に、VSEN特有の「ASL(ARMAN-specific loop)」に注目し、活性中心近くの2つのアミノ酸残基が、イントロン切断部位を正確に位置合わせする“構造的ガイド”として機能していることを明らかにしました。この協調的な作用は、基質認識にとどまらず、切断活性にも不可欠であることを生化学的実験で実証しました。また、ASLを含む構造の一部がヒトのRNAスプライシング酵素(TSEN)と類似しており、進化の過程で異なる生物が同様の構造を独立に獲得した「構造的収斂」の可能性が示唆されました。
 本研究成果は2025(令和7)年8月30日、国際学術誌「Nucleic Acids Research」(オックスフォード大学出版)オンライン版に掲載されました。

原始微生物の酵素が”ヒト型”だった!?~RNA切断酵素の構造から進化の収斂を発見~ (PDF 559KB)