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京都工芸繊維大学 研究Discovery Saga
2025年6月27日

材料制御化学専攻 桂章皓さん、材料化学系 菅原徹 教授、朱文亮 教授らの研究グループは、電気抵抗を従来比100分の1に抑えた高感度ガスセンサを開発しました

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学化学総合理工工学農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
環境モニタリング/揮発性有機化合物/フィルム/ポリイミド/高分子/酸化還元反応/有機金属/ナノ結晶/エネルギー貯蔵/半導体材料/還元反応/電気抵抗/電気伝導/電気伝導性/エタノール/グラフェン/モニタリング/レーザー/金属酸化物/酸化還元/酸化物/導電性/熱処理/半導体/比表面積/有機物/結晶構造/結晶性/ヘルスケア

概要

材料制御化学専攻 博士前期課程2年 桂章皓さん、材料化学系 菅原徹 教授、朱文亮 教授らの研究グループは、ポリイミドなどの高分子フィルム上にレーザーを照射する極めて簡便なプロセスで生成できる、高い電気伝導性と大きな比表面積を有するレーザー誘起グラフェン(LIG)に高密度かつ高結晶性を有する金属酸化物ナノ結晶(α-MoO3)を複合することに成功し、従来比100分の1の低抵抗を実現した高感度ガスセンサを開発しました。
 金属酸化物を用いた半導体式ガスセンサ※1は、ヘルスケアや環境モニタリング、産業プロセス管理などに不可欠なデバイスですが、高い電気抵抗がデバイスの小型化・高性能化の課題となっていました。
 今回、研究グループは、有機金属分解法※2を用いた新規戦略により、高い電気伝導性と大きな比表面積を有するレーザー誘起グラフェンに、優れたガス反応性をもつα-MoO3薄膜を成膜した全く新しい構造のガスセンサを開発しました。このハイブリッドガスセンサは、従来比100分の1の低い電気抵抗で、高感度に揮発性有機化合物※3を検出できることが実証されました。本技術は、金属酸化物が抱えていた電気的課題を解消できるという実用性に加え、対象とする金属種やデバイスを選ばない材料技術であるため、低電力化が求められるエネルギー貯蔵デバイスなど多分野への応用展開が期待されます。
 


図1 異なるレーザー強度によるレーザー誘起グラフェンの(a)表面形態・(b)結晶構造・(c)導電性の変化
 本件の詳しい内容はこちら(PDF)
 本研究成果は、2025年6月18日(現地時間)に米国科学誌「Advanced Materials Technologies」(外部リンク)にてオンライン公開されました。
<用語解説>
※1)半導体式ガスセンサ
金属酸化物など半導体材料の酸化還元反応によって、抵抗値が変化する現象を利用したガスセンサ。
※2)有機金属分解法
金属の有機化合物を主成分とする溶液を基板に塗布し、熱処理によって有機物を分解して金属酸化物を形成する手法。この方法は簡便で低コストな薄膜形成技術として注目されている。
※3)揮発性有機化合物
常温・常圧で大気中へ容易に揮発する有機化合物の総称。例えば、エタノールやアセトンなど。

問い合わせ先

総務企画課広報係
TEL:075-724-7016
E-mail:koho[at]jim.kit.ac.jp(※[at]を@に変換してください)