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京都大学 研究Discovery Saga
2025年6月10日

抗血小板薬が骨を伸ばす

―ホスホジエステラーゼ3阻害薬が軟骨細胞内Ca2+シグナルを活性化し骨を伸ばすことを発見―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
総合生物医歯薬学
【Sagaキーワード】
機能制御/カルシウムイオン/Ca2+/細胞内カルシウムイオン/cGMP/心臓/生理機能/分子機構/骨細胞/細胞外基質/軟骨/軟骨細胞/カルシウム/シグナル分子/血小板/細胞内カルシウム
この研究の主な対象者
企業・研究者の方
公開日

概要

市村敦彦 薬学研究科連携准教授(兼:立命館大学准教授)、竹島浩 同教授、川邊隆彰 同博士課程学生らの研究チームは、さまざまな重要な生理機能調節に関与する軟骨細胞内カルシウムイオン(Ca2+)動態を独自の手法で解析し、その制御分子機構について調べました。その結果、心臓や血管の疾患治療薬として用いられているホスホジエステラーゼ3阻害薬は、軟骨細胞内Ca2+シグナルを活性化し、軟骨細胞からの細胞外基質分泌を増やすことで、骨を伸ばす作用を有することを明らかにしました。
 本研究成果は、2025年6月2日に、国際学術誌「British Journal of Pharmacology」に掲載されました。

研究者のコメント 「本研究は、軟骨細胞の生理機能を制御する軟骨細胞内Ca2+シグナル動態とその制御分子の探索という基礎研究成果から合理的に推察していくことで着想しました。結果的に予想が正しかったことがわかり、軟骨細胞で主要なPDEサブタイプを同定するとともに、その阻害による細胞内Ca2+シグナル経路の活性化という基礎科学的知見のみならず、心臓や血管の薬による骨伸長促進作用を示すことができました。cGMPと並び重要なシグナル分子cAMPの代謝と軟骨機能の関連など、今後も軟骨細胞内Ca2+シグナルと生理機能制御について調べていきます。これらの研究成果は、立命館大学薬学部、京都大学大学院薬学研究科、京都大学大学院医学研究科、国立循環器病研究センター、倉敷中央市民病院の多くの研究者の協力により得られました。」

詳しい研究内容について

抗血小板薬が骨を伸ばす―ホスホジエステラーゼ3阻害薬が軟骨細胞内Ca2+シグナルを活性化し骨を伸ばすことを発見―

研究者情報

研究者名 Atsuhiko Ichimura ORCID 研究者名 竹島 浩
京都大学 教育研究活動データベース

書誌情報

【DOI】
https://doi.org/10.1111/bph.70087
  【書誌情報】
Takaaki Kawabe, Atsuhiko Ichimura, Tomoki Yasue, Jianhong Li, Haruki Ishikawa, Ga Eun Kim, Hiroki Nagatomo, Naoto Minamino, Yohei Ueda, Hiromu Ito, Miyuki Nishi, Hiroshi Takeshima (2025). Phosphodiesterase 3 inhibitors boost bone outgrowth.British Journal of Pharmacology.

関連部局

薬学部・薬学研究科