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筑波大学 研究Discovery Saga
2025年6月5日

国内上場企業の自主的な情報開示を促進・抑制する要因を解明

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
複合領域工学農学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
企業の社会的責任/実証分析/社会的責任/持続可能/持続可能な開発/ESG
社会・文化


(Image by Sandwish/Shutterstock)

概要

日本の上場企業5915社のデータ分析により、自主的な情報開示を左右する要因を解明しました。ISO認証取得や企業規模、プライム市場への上場などが情報開示を促進する一方、海外上場は抑制方向に働くなど、従来の通説とは異なる傾向も明らかになりました。
 企業が、法律で義務付けられていないCSR(企業の社会的責任)やESG(環境・社会・ガバナンス)に関する情報を自主的に開示することは、投資家や社会からの信頼を得る上で不可欠な要素となりつつあります。しかし、どのような要因が企業の開示判断を後押し、あるいは慎重にさせるのかは、十分に解明されていませんでした。
 本研究では、非財務情報の開示が法的に義務付けられていない日本特有の環境を利用し、国内上場企業5,915社を対象とした、15年以上にわたる四半期データをもとに、自主的な情報開示の状況を分析しました。財務指標、企業の特性(従業員数やISO認証の有無など)、上場市場区分、業種、株主構成といった要因が、自主的な情報開示に関する意思決定にどのように関連しているかを、統計的な手法を用いて体系的に検証しました。
 その結果、環境(ISO 14001)や労働安全衛生(ISO 45001)に関する国際認証の取得や、企業規模の大きさ、プライム市場への上場などが情報開示を促進する傾向を示す一方で、海外市場への上場は、従来の通説に反して、情報開示を抑制する方向に働く可能性があるという、新たな知見が得られました。また、業種や株主の種類によっても情報開示に対する姿勢が異なることが明らかになりました。本研究成果は、日本企業の自主的な情報開示行動を多角的に理解する上で、貴重な手がかりを提供すると考えられます。

PDF資料

プレスリリース

研究代表者

筑波大学ビジネスサイエンス系
吉田 光男 准教授
中井 雄一郎 経営学学位プログラム(博士後期課程)2年次

掲載論文

【題名】
Determinants of voluntary disclosure: An empirical analysis of financial, market, and organizational factors
(自主開示の決定要因:財務・市場・組織要因の実証分析)
【掲載誌】
PLOS One
【DOI】
10.1371/journal.pone.0324625

関連リンク

ビジネスサイエンス系
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