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高知大学 研究Discovery Saga
2025年5月27日

◆総合科学系生命環境医学部門の伊藤桂教授らの研究グループの成果がオランダ昆虫学会誌「Entomologia Experimentalis et Applicata」に掲載されました

社会性のダニが集団で捕食者を排除することを明らかに ~ 巣網への刺激が誘発する「ご近所パトロール」 ~

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学
【Sagaキーワード】
海洋/海洋科学

公開日 2025年5月27日
 
 

概要

高知大学総合科学系生命環境医学部門の伊藤桂教授、農林海洋科学部卒業生 千田麻衣子さん、水口知洋さんらの研究グループは、常緑広葉樹のアラカシに寄生するカシノキマタハダニSchizotetranychus brevisetosusが捕食者に対して積極的に反撃行動を取ること、さらにその行動が物理的刺激によって誘発されることを明らかにしました。
 
 アラカシに寄生するカシノキマタハダニは、巣網を形成し、その内部で生活しています。このダニに対して微小なガラスビーズを巣網に振りかけると、多くのメス成虫が巣の外に出てパトロール行動を開始し、巣の周辺に配置された捕食性ダニの卵を見つけると、それを口針で突き刺して殺すという攻撃的な行動を示します。
 このような行動は、ダニ類においてこれまでに報告されたことがなく、進化の過程で独自に獲得された社会的行動であると考えらます。
 また、ハダニの一部は防除困難な農業害虫としても有名です。本研究で明らかになった「物理的刺激によって誘発される行動」が繁殖にどのような影響を与えるのかに関して、これまでほとんど注目されてきませんでした。今回は「捕食者への反撃」が見られましたが、その際の繁殖能力の損失(コスト)については不明です。物理的な刺激がハダニの繁殖能力を低下させる場合、農業害虫としてのハダニの防除にも役立つ可能性があります。
 
 本成果は、2025年5月10日に、国際的な昆虫学誌 Entomologia Experimentalis et Applicata(オランダ昆虫学会誌)に掲載されました。
 
 
社会性のダニが集団で捕食者を排除する[PDF:1.5MB]
 
 
 
 

論文情報

論文名:Evaluation of counterattack efficiency against predators inSchizotetranychus brevisetosus using small glass beads and phytoseiid eggs
著者:Maiko Chida, Tomohiro Mizuguchi, Katsura Ito
所属:高知大学農林海洋科学部
雑誌名:Entomologia Experimentalis et Applicata
DOI:10.1111/eea.13590
URL:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/eea.13590
公開日:2025年5月10日
 
 
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