【報道発表】ピギーバックトランスポゾン法を用いた、EPHB4抗原発現悪性固形腫瘍に関する治験開始のお知らせ
【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
【Sagaキーワード】
研究のポイント
○ウイルスを使わない遺伝子改変技術である「ピギーバックトランスポゾン法」を用いて、多くのがんに高発現するEPHB4受容体を標的とする遺伝子改変T細胞療法(EPHB4-CAR-T細胞)の開発を進めてきましたが、その安全性と有効性を評価する医師主導治験を開始し、最初の患者さんへの投与が終了しました。 ○EPHB4-CAR-T細胞は、信州大学、京都府立医科大学の共同で開発され、治験製品の製造は、信州大学医学部附属病院先端細胞治療センター内の細胞加工施設で行い、医師主導治験は国立がん研究センター東病院で実施しています。研究概要
信州大学 学術研究・産学官連携推進機構遺伝子細胞治療開発センター、京都府立医科大学大学院医学研究科小児科学の柳生茂希らの研究グループは、EPHB4抗原発現悪性固形腫瘍に対する遺伝子改変T細胞療法(開発名:AP8901)を開発し、国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(以下、国立がん研究センター東病院)でその安全性、有効性を評価する第1相医師主導治験を実施しています。 遺伝子改変T細胞療法(CAR-T細胞)は、一部の血液腫瘍に対して治療効果が示され、国内でも承認され保険診療で用いられるようになりました。一方で、固形腫瘍に対するCAR-T細胞療法の治療効果は乏しく、全世界で固形腫瘍に対するCAR-T細胞療法の治療開発が進められています。 研究グループは、多くの固形腫瘍に発現しているEPHB4受容体に着目し、EPHB4を発現する固形腫瘍を特異的に殺傷するCAR-T細胞を開発しました。さらに、ピギーバックトランスポゾン法を用いてEPHB4-CAR-T細胞を作製することで、固形腫瘍に対して非臨床研究において有意に持続的で高い抗腫瘍効果を示すことを明らかにしてきました。 さらに、EPHB4受容体発現のユーイング肉腫又は固形がんを対象とした悪性固形腫瘍に対する医師主導治験の実施に向けて、治験製品の製造方法を開発し、非臨床安全性試験を実施してきました。 このたび、国立がん研究センター東病院で治験を開始し、最初の患者さんへの投与が終了しましたのでお知らせします。研究開発体制
国立大学法人信州大学 学術研究・産学官連携推進機構 遺伝子細胞治療開発センター柳生 茂希 医学部 小児医学中沢 洋三 田中 美幸 長谷川 藍子 -治験製品開発 -治験製品製造法開発 -品質規格試験法の開発・実施 -特性解析試験法開発・実施 -非臨床安全性試験の実施国立研究開発法人国立がん研究センター 治験調整医師(治験実施医療機関) 国立がん研究センター東病院 先端医療科/総合内科/腫瘍内科内藤 陽一(代表) 先端医療科土井 俊彦 血液腫瘍科湯田 淳一朗 先端医療科/腫瘍内科 船坂 知華子 臨床研究支援部門佐藤 暁洋 国立がん研究センター先端医療開発センター 免疫療法開発分野中面 哲也 -医師主導治験計画作成 -医師主導治験実施 -付随研究実施 京都府公立大学法人京都府立医科大学 大学院医学研究科 小児科学家原 知子 -治験製品開発 信州大学医学部附属病院 先端細胞治療センター柳沢 龍 -治験製品製造 (株)A-SEEDS 治験製品製造法開発 -治験製品製造支援 -品質規格の設定、バリデーション -品質規格試験実施 -特性解析試験実施 プレスリリース資料はこちら
京都府立医科大学 研究