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東北大学 研究Discovery Saga
2025年5月9日

セロトニン産生酵素Tph1は必須アミノ酸のトリプトファンと血糖値を制御する

─糖尿病や肥満を予防・治療する健康食品開発や創薬に期待─

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
工学医歯薬学
【Sagaキーワード】
量子ビーム/インスリン分泌/神経伝達物質/代謝産物/アミノ酸/インスリン/セロトニン/トリプトファン/マウス/創薬/代謝物/遺伝子/加齢/糖尿病
2025年5月 9日 11:00

研究者情報

〇先端量子ビーム科学研究センター
糖尿病制御学寄附研究部門
教授 野々垣 勝則(ののがき かつのり)
センターウェブサイト

発表のポイント

トリプトファンハイドロキシラーゼ1(Tph1)が末梢で必須アミノ酸のトリプトファンとその代謝物を制御することを発見しました。
Tph1は脳内でもトリプトファンとその代謝物を制御します。
Tph1は血糖値を制御します。

発表概要

必須アミノ酸であるトリプトファンは体内で合成されず食事から摂取されるとされてきました。トリプトファンハイドロキシラーゼ(Tph)は、トリプトファンから神経伝達物質のセロトニンを産生させる酵素として知られています。TphにはTph1とTph2の2タイプがあり、特にTph1は末梢のセロトニンを、Tph2は脳内のセロトニンを産生します。
東北大学先端量子ビーム科学研究センターの野々垣勝則教授らは、必須アミノ酸であるトリプトファンとその代謝物の血中濃度と脳内含量がトリプトファンハイドロキシラーゼ1によって制御されていることを発見しました。
Tph1を遺伝子学的に欠損させたマウスでは健常なマウスに比べ、血中と脳内でトリプトファンとその代謝物の濃度が低下することがわかりました。また、セロトニン以外の血中トリプトファン代謝物の低下は加齢によって減弱しました。加えて、Tph1欠損マウスの血糖値はインスリン分泌や加齢とは関係なく野生群に比べ低いことがわかりました。
これらのことより、Tph1は脳内でもトリプトファンとその代謝産物を制御し、血糖値の制御にも寄与していることが示唆されます。
本研究成果は、2025年4月23日(現地時間)に科学誌International Journal of Molecular Sciencesのオンライン版にて公開されました。

図1.8週齢のTph1欠損マウスにおけるトリプトファンとその代謝物の変化

論文情報

タイトル:Tryptophan hydroxylase 1 regulates tryptophan and its metabolites
著者:Katsunori Nonogaki*, Takao Kaji
*責任著者:東北大学先端量子ビーム科学研究センター 教授 野々垣勝則
掲載誌:International Journal of Molecular Sciences
DOI:10.3390/ijms26093978

詳細(プレスリリース本文)

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学先端量子ビーム科学研究センター
糖尿病制御学寄附研究部門
教授 野々垣 勝則(ののがき かつのり)
Email:katsu*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学先端量子ビーム科学研究センター IR広報室
TEL:022-795-7800
Email:cyric-pr*grp.tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)