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金沢大学 研究Discovery Saga
2025年4月30日

有機材料だけで作る太陽電池、世界最高効率を達成!

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
数物系科学化学総合理工工学総合生物農学
【Sagaキーワード】
太陽/フィルム/有機太陽電池/太陽光/有機材料/光電変換/太陽電池/電池/カーボン/カーボンナノチューブ/シリコン/金属材料/ナノチューブ/農地
掲載日:2025-4-28 研究

概要

金沢大学理工研究域物質化学系の中野正浩准教授らの研究グループは、株式会社麗光、カナダ クイーンズ大学と共同で、すべて有機材料で構成されたフィルム型太陽電池において従来の 2 倍以上の性能を実現することに成功しました。
 現在の太陽光パネルは、有害性が懸念される金属材料などを含むため、廃棄処理にコストがかかるという課題を抱えています。そこで、有害な金属材料などを含まない「全有機太陽電池」が注目されています。しかし、これまでの全有機太陽電池の光を電気に変換する効率(光電変換効率)は約 4%にとどまり、従来のシリコン型太陽電池の効率(27%以上)と比較して低いことが実用化における課題です。本研究では、低温で作製可能な有機透明電極の開発と、カーボンナノチューブ電極のラミネーション法を用いた新たな作製手法により、光電変換効率を従来の 2 倍以上に向上させることに成功しました。これにより、全有機太陽電池の実用化に向けた重要な一歩を踏み出しました。全有機太陽電池は、従来の太陽電池と違い単純な焼却によって処分可能である上、有害物を含まないため農地や水源地、人体との接触が多い場所や場面での活用が考えられます。
 本研究成果は、2025 年 2 月 7 日に国際学会誌『Advanced Functional Materials』のオンライン版に掲載されました。

 
図1:本研究で開発した全有機太陽電池と従来の全有機太陽電池の光電変換効率

 

図 2:太陽電池デバイス(フィルム型)の模式図
 
 
プレスリリースはこちら
ジャーナル名:Advanced Functional Materials
研究者情報:中野 正浩