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大阪公立大学 研究Discovery Saga
2025年4月2日

生成AIと医師の診断能力を比較

―非専門医とは同等の精度であると判明―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
情報学複合領域工学医歯薬学
【持続可能な開発目標(SDGs)】
【Sagaキーワード】
AI/人工知能(AI)/評価基準/持続可能/持続可能な開発/IVR/医師/医療の質/放射線

2025年4月2日
  • 医学研究科
  • プレスリリース
  • 発表のポイント

    ◇医療分野における生成AIの診断能力に関する研究論文83報についてメタ解析を実施。
    ◇生成AIと非専門医の診断能力を統計学的に比較すると、有意差がなかった。
    ◇医学教育や非専門医の診断支援などにおける生成AIの活用に期待。

    発表概要

    近年、ChatGPTなど生成AIの活用が医療分野でも注目されており、これまでに生成AIの診断能力に関する研究論文が多数発表されています。しかし、それぞれ評価基準が違うため、実際の医療現場で利用できる診断能力がどの程度あるのか、医師との比較においてどのような特徴があるのかなど、包括的な分析が必要でした。
    大阪公立大学大学院医学研究科 放射線診断学・IVR学の田北 大昂講師、人工知能学の植田 大樹准教授らの研究グループは、医療に関する生成AIの診断能力について2018年6月から2024年6月までに発表された83報の研究論文を用いてメタ解析を実施しました。その結果、専門医は生成AIよりも診断精度が15.8%高く、有意差がありました。しかし、生成AIの平均診断精度は52.1%で、医師全体と有意差がなく、非専門医との差も僅かでした。また、生成AIの最新モデルについては、有意差はないものの非専門医と同等以上の診断精度を示す場合もありました。本研究により、生成AIは専門医の完全な代替とはなりませんが、医学教育や非専門医の診断支援などでの活用が期待できます。
    本研究成果は、2025年3月22日に国際学術誌「npj Digital Medicine」にオンライン公開されました。
    最近、世界中で急速に生成AIが使われるようになり、医療現場にもAIの波が押し寄せています。便利ではあるものの、現状では生成AIにはさまざまな問題がありますが、上手く使うことで医療の質の向上に貢献できると考えています。今後も生成AIを含め人工知能の研究・開発を通じて医療の質の向上を目指します。

    田北 大昂講師

    掲載誌情報

    【発表雑誌】npj Digital Medicine
    【論 文 名】A systematic review and meta-analysis of diagnostic performance comparison between generative AI and physicians
    【著者】Hirotaka Takita, Daijiro Kabata, Shannon L Walston, Hiroyuki Tatekawa, Kenichi Saito, Yasushi Tsujimoto Yukio Miki, Daiju Ueda
    【掲載URL】https://doi.org/10.1038/s41746-025-01543-z

    用語解説

    ※ メタ解析:Meta-analysis。複数の研究結果を統計的な手法を使って一つにまとめ、より確かな結論を導き出す分析方法。個々の小規模な研究では見えにくい傾向や差異を、より大きな視点から捉えることを可能にする。
    研究内容に関する問い合わせ先

    大阪公立大学大学院医学研究科
    田北 大昂(たきた ひろたか)
    TEL:06-6645-3831
    E-mail:z21227o[at]omu.ac.jp

    ※[at]を@に変更してください。
    報道に関する問い合わせ先

    大阪公立大学 広報課
    担当:谷
    TEL:06-6967-1834
    E-mail:koho-list[at]ml.omu.ac.jp

    ※[at]を@に変更してください。

    プレスリリース全文(PDF文書:398.2KB)
    該当するSDGs