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京都大学 研究Discovery Saga
2025年4月1日

手で粉砕するだけで相転移する超セラミックスを開発

~新規圧力・応力センサーの開発に期待~

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
数物系科学工学農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
静水圧/物質科学/ダイヤモンドアンビル/相転移/蛍光体/せん断/構造相転移/磁気特性/光学特性/センサー/せん断応力/力センサー/結晶構造/構造変化
乳鉢と乳棒で粉砕するだけで結晶構造が変化するカルボジイミド化合物を開発 粉砕すると赤色蛍光体に変化する

概要

北海道大学大学院工学研究院の鱒渕友治准教授、樋口幹雄准教授(研究当時)、同大学大学院総合化学院修士課程の山本侑瑞樹氏、久米和樹氏、宮崎涼花氏(研究当時)、同大学大学院理学研究院の篠崎彩子助教、北陸先端科学技術大学院大学サスティナブルイノベーション研究領域の宋 鵬氏(現東北大学助教)、本郷研太准教授、前園涼教授、同大学先端科学技術研究科博士前期課程のサイード・サリア・ハサン氏、京都大学の生方宏樹氏、物質エネルギー化学専攻の陰山洋教授らの研究グループは、カルボジイミドイオンで構成される超セラミックスについて、乳鉢と乳棒を用いた手粉砕で相転移が起きることを世界で初めて実証しました。
本研究では、鱒渕准教授らが発見したBa0.9Sr0.1NCNカルボジイミド化合物が、0.3GPa程度の圧力で相転移することをダイヤモンドアンビルを用いた静水圧実験によって見出しました。さらに同じ相転移が乳鉢と乳棒を用いた手粉砕でも生じること、Eu2(ユウロピウム(II)イオン)を添加した試料は相転移で赤色蛍光体に変化することを実証しました。また、VCNEB法を用いた計算科学手法によって、構造相転移によって原子が互いにすべるように変位することを明らかにし、Ba0.9Sr0.1NCNカルボジイミド化合物のせん断応力によって“ずれやすい”特徴が、手粉砕による構造相転移に関係することを報告しました。本成果は、せん断応力による構造変化が粉砕過程でも生じることを明らかにし、圧力や応力によって光学特性や電磁気特性が変化する新しいセンサー材料の開発が期待されます。
なお、本研究成果は、日本時間2025年3月24日(月)公開のJournal of the American Chemical Society誌に掲載されました。
研究詳細
手で粉砕するだけで相転移する超セラミックスを開発 ~新規圧力・応力センサーの開発に期待~

研究者情報

  • 陰山 洋京都大学教育研究活動データベース
  • 書誌情報

    タイトル
    Hand milling induced phase transition for marcasite-type carbodiimide(マルカサイト型カルボジイミドにおける手粉砕誘起の相転移)
    著者
    山本侑瑞樹1、久米和樹1、宮崎涼花1(研究当時)、篠崎彩子2、Peng Song3、4、Sayed SahriarHasan4、本郷研太4、前園 涼4、生方宏樹5、陰山 洋5、樋口幹雄6、鱒渕友治61北海道大学大学院総合化学院、2北海道大学大学院理学研究院、3東北大学多元物質科学研究所、4北陸先端科学技術大学院大学情報科学系サスティナブルイノベーション研究領域、5京都大学大学院工学研究科、6北海道大学大学院工学研究院)
    掲載誌
    Journal of the American Chemical Society(アメリカ化学会が発行する化学の専門誌)
    DOI 10.1021/jacs.5c00962
    KURENAI

    関連リンク

    物質エネルギー化学専攻 2025年03月31日