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京都大学 研究Discovery Saga
2025年3月4日

RNAスプライシング制御によるCOVID-19重症化リスク低減

―遺伝的脆弱性を緩和する薬剤候補の同定―

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
環境学農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
脆弱性/RNAスプライシング/ゲノム情報/ウイルス感染症/臨床応用/SNP/新型コロナウイルス/RNA/スプライシング/COVID-19/ウイルス/ゲノム/遺伝子/一塩基多型/感染症/新型コロナウイルス感染症
この研究の主な対象者 企業・研究者の方 公開日

概要

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2019年に発生し、世界中で多くの人々に感染し、数百万人以上の命を奪いました。COVID-19の重症化に関連する遺伝的な要因として複数のSNPs(一塩基多型)が特定されましたが、これらのSNPsがどのようにしてCOVID-19の重症化に関与するのかはまだ十分に解明されていませんでした。
 飯田慶 医学研究科特定助教(研究当時)、網代将彦 同特定講師(研究当時)、野田岳志 同教授、萩原正敏 同教授(研究当時)らの研究グループは、COVID-19の重症化にかかわるSNPsのうち、2'-5'-オリゴアデニル酸合成酵素1(oligoadenylate synthetase 1,OAS1)をコードする遺伝子座に存在するSNPに注目し、RNAスプライシングの変化が重症化リスクに関与するメカニズムを調査しました。この結果、COVID-19の重症化リスクを持つ人々でも、RNAスプライシングを制御する化合物を用いることで、新型コロナウイルスのヒト細胞への感染を低減できることを示しました。これにより、COVID-19に対する遺伝的脆弱性を持つ人々に対して、新たな治療法の可能性が示唆されました。
 本研究成果は、2025年3月3日に、国際学術誌「BMC Biology」に掲載されました。
スプライス操作化合物によりCOVID-19重症化リスクを低減させるメカニズム
研究者のコメント 「今回の研究ではゲノム情報を統合解析するデータサイエンスの手法が大きな役割を果たしました。今後もゲノム情報と医療の発展を橋渡しできるような研究を発展させていきたいと思っています。」(飯田慶)
「本研究で、COVID-19などウイルス性疾患に対する遺伝的脆弱性を持つ人々に、我々の開発してきたRNAスプライシング制御薬を予防投与することで、脆弱性を克服できる可能性が見出されました。臨床応用へ向けて道筋を付けていきたいです。」(萩原正敏)

詳しい研究内容について

RNAスプライシング制御によるCOVID-19重症化リスク低減―遺伝的脆弱性を緩和する薬剤候補の同定―

研究者情報

研究者名 飯田 慶
京都大学 教育研究活動データベース
研究者名 網代 将彦 Researchmap 研究者名 野田 岳志
京都大学 教育研究活動データベース
研究者名 萩原 正敏
京都大学 教育研究活動データベース

関連部局

医学部・医学研究科