概要
岐阜大学応用生物科学部の海老原章郎教授と同大学連合農学研究科博士課程学生のキシャライ・チャクラボルティさんの研究グループは、地理的・気候的要因が農薬の動態にどのように影響するかをインド全土の農場データを用いて評価しました。研究者たちは、19,573のインドの農場データと高解像度の気候データに基づきBio-Reactive Transport Simulatorというソフトウェアを利用してシミュレーションを行い、結果を地図上に示しました。その結果、農薬の蓄積(特に根域下への浸出)が起こりやすい潜在的なホットスポットを特定することに初めて成功しました(図1)。農薬の使用は、作物を害虫や病気から守り、品質を一定に保ち、収量の損失を減らすために重要です。しかし、農薬の過剰使用は重大な健康および環境リスクを引き起こします。本研究は、地理的・気候的観点からみたインドの土壌における農薬蓄積の潜在的ホットスポットを明らかにしました。この新しい知見は、データに基づいた地域別または農場レベルの農薬管理戦略の可能性を示しており、持続可能な農業を促進し、農薬の過剰使用を最小限に抑えることに貢献できると期待されます。
本研究成果は、日本時間2025年2月24日にScientific Reports誌のオンライン版で発表されました。
図1: 潜在的な農薬浸出割合を色分け表示したインドの地図
本研究のポイント
詳しい研究内容について
農薬がどの程度残りうるかを地理的・気候的条件から予測 インド全土の農場データを用いたシミュレーション研究
岐阜大学 研究