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三重大学 研究Discovery Saga
2025年2月27日

ダウン症候群の人の細胞から過剰な21番染色体を除去

ゲノム編集技術CRISPR-Cas9を用いた革新的な手法の開発

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
総合生物農学医歯薬学
【Sagaキーワード】
CRISPR-Cas/ゲノム編集技術/21番染色体/CRISPR/iPS細胞/合併症/染色体/病理/病理学/ゲノム編集/再生医学/線維芽細胞/CRISPR-Cas9/遺伝子発現制御/抗酸化/細胞増殖/発現制御/ゲノム/ダウン症候群/遺伝学/遺伝子/遺伝子発現/発達障害
2025.2.19

研究の概要



医学系研究科の橋詰令太郎講師(戦略的リサーチコア、ゲノム操作・解析技術開発ユニット)らの研究グループは、ダウン症候群の人の細胞から過剰な21番染色体を除去する画期的な手法を開発しました。ダウン症は、21番染色体が通常2本のところ、1本過剰で計3本となっているトリソミーが原因で、知的発達障害などを合併し、約700出生に1人が本症を発症します。本症の原因である過剰な染色体そのものを、細胞から有効に消去する技術は現在までありませんでした。研究グループは、ゲノム編集技術CRISPR-Cas9を用いて、3本ある21番染色体のうち特定の1本を狙い撃ちし、最大37.5%の頻度で過剰な染色体を除去することに成功しました。さらに、染色体が正常化されたiPS細胞では、遺伝子発現パターン、細胞増殖速度、あるいは抗酸化能などの特性も正常に戻ることが確認されました。また、分化細胞(線維芽細胞)や非分裂細胞においても、本技術が有効であることが示されました。本研究成果は、ダウン症の根本的な原因である過剰な染色体そのものを取り除く技術の構築に向けた大きな一歩であり、将来的には本症に伴う様々な合併症の予防や改善に貢献することが期待されます。
研究成果は、2025年2月18日に「PNAS Nexus」誌にオンライン掲載されました。
論文タイトル: Trisomic rescue via allele-specific multiple chromosome cleavage using CRISPR-Cas9 in trisomy 21 cells
https://academic.oup.com/pnasnexus/article/4/2/pgaf022/8016019
本プレスリリースの本文は「こちら」
(2025.2.27 一部記載を訂正)
https://www.mie-u.ac.jp/news/topics/2025/02/post-3599.html

研究者情報



 

医学系研究科 講師
橋詰 令太郎(HASHIZUME Ryotaro)
専門分野:病理学、遺伝学、再生医学
現在の研究課題:
・遺伝子発現制御、染色体操作技術の臨床実装に向けた基礎研究
・ゲノムレベルでの病理学や臨床遺伝学的研究