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横浜国立大学 研究Discovery Saga
2025年2月27日

日本の湿原の長期モニタリング成果:湿原の草花とコケが織りなす生態系の安定性

【産学連携対象 全学共通分野 Discovery Saga】
数物系科学生物学工学農学
【Sagaキーワード】
時間変動/コケ植物/維管束/モニタリング/環境情報/生態系

概要

横浜国立大学都市科学部4年生の野中駿氏、同大学大学院環境情報研究院・総合学術高等研究院の佐々木雄大教授は、日本の山岳湿原植生(一部、低地湿原含む)を対象とした大規模な長期モニタリングデータ(環境省モニタリングサイト1000・湿原調査データ)を用いて、湿原の維管束植物群集の時間的安定性を規定する要因を検証しました。維管束植物群集の被度の安定性は、種の非同調性(種ごとの被度の時間変動の不一致度)、種の安定性(種ごとの被度の時間的な安定性の加重平均値)、組成の安定性(種組成の時間的な安定性)によって向上することが明らかになりました。また、コケ植物の被度が高いほど、維管束植物群集の安定性は低くなることがわかりました。気温上昇や熱波、無降水期間の増加などによって、コケ植物が含む水分が失われると、維管束植物群集の安定性が損なわれることを示唆しています。この現象は、今後の気温上昇の下で、より顕著になる可能性が考えられます。以上の結果は、湿原の維管束植物の多様性と維管束植物とコケ植物との相互作用が湿原生態系の安定性を左右することを示唆しています。

本研究成果は、国際科学雑誌「Science of the Total Environment」に掲載されました(2025年2月27日)。

Science of the Total Environment 掲載記事
  • 詳細資料
  • 問い合わせ担当先


    大学院環境情報研究院 教授 佐々木 雄大
    メールアドレス:sasaki-takehiro-kwynu.ac.jp
    (担当:リレーション推進課)