04J08423 (KAKENデータベースで見る)【研究キーワード】
それぞれの温度で栽培した葉からチラコイド膜を単離して、電子伝達速度を測定した。電子伝達速度の温度依存性は栽培温度によって異なっていた。また、電子伝達速度の温度依存性は、PSII周辺の電子伝達速度によって律速されることが分かった。光合成モデルに基づいて、電子伝達速度に律速されるときのin vitro RuBP再生産速度を見積もった。ガス交換測定から、in vivo RuBP再生産速度を評価することができるが、それはin vitro RuBP再生産速度の温度依存性と一致していた。つまり、RuBP再生産速度の温度依存性はチラコイド膜の電子伝達速度によって律速されることが分かった。最後に、光合成速度の律速要因について調べた。これまでの申請者の研究結果と合わせると、現在の大気CO_2濃度における光合成速度は、30℃葉において、低温側でRuBP再生産速度とカルボキシレーション速度によって律速されたが、高温側ではRuBP再生産速度によって律速を受けていた。また、15℃葉においては、全温度領域でカルボキシレーション速度のみによって律速されることが明らかとなった。
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